平成22年4月13日(火) 曇り
[渡邊校長]ブログ…「川柳雑記 ナベサダ」より
本日、郵便受けを開けると封書が届いていた、
開けて見ると実に流暢な文面で
「大人の林間・臨海学校」参加のお礼とエッセイが書かれていた。
嬉しいお便りに、早速お礼の電話をかけて、
私のブログにて紹介したい旨を了解頂いた。
東大阪市から参加の松田恭子さんのエッセイ
「姥わすれ 心弾みて 一年生」
『人生の黄昏時を歩む喜寿の姥を「新一年生」として迎えてくれる
素敵な学校に此の度出合った。
その学校とは岬町に在る「大人の林間・臨海学校」である。
興味津津、意気揚揚と孝子小学校の古びた校門をくぐると、
先ず校庭の隅で大きく枝を広げ今を盛りと咲き誇る数本の桜が目に止まる。
過ぎし昔々の記憶に残る入学風景を彷彿とさせ乍ら古びた木造校舎へ、
そして講堂へと足を運ぶ。
此の度のクラス仲間はシニア世代男女二十余名。
聊か改まった気分で校長先生の朝礼訓話、ラジオ体操。
次いで教室に移動して
一時間目の授業は徐講師による「坂の上の雲」と題してのお話を興味深く聞く。
二時間目はエレクトーンの音響に魅せられながら音楽の世界に誘なわれ、
今朝会ったばかりの人達なのに、
まるで旧知の間柄の様な雰囲気の中で声を和して歌う和やかさ。
続いて正午からは愈々「孝子の森」へと移行。
春うららの里山の澄んだ空気を存分に吸いながらのお給食の美味は又格別。
午後の授業は「おもしろ草花教室」からスタート。
市街地では目にすることのない素朴で楚々と咲く山辺の花に、
愛おしさや癒しの感動を抱いたり、
雑木林を抜けて尾根散策途上では木立の何処からか聞こゆる「ホーホケキョ」。
本来なら早春の風物詩たる鳴き声の筈なのに、移ろう季節の名残りの鶯だろうか。
それとも私達新入生への“ウエルカム”の御挨拶なのだろうか。
里山の景観に更なる風情が加わる思いがけない嬉しい瞬間でもあった。
汗ばむ肌に山の涼風を受け乍らゆっくりズムで下山。
辿りついた緩やかな草生す丘のハウスで、
小枝や細い竹などを教材として物づくり教室が展開。
私は竹細工の鯉のぼりに挑戦。
小枝を利用して踊子のフォトスタンド製作に挑んだ人も居た。
おやつタイムはたき火で焼きあげたホカホカ芋とコーヒー。
全く至れり尽くせりの心遣いに笑顔と賑やかな会話がはずむ。
三時過ぎバスで青少年海洋センターへと移動。
オリエンテーション後は、入浴、夕食、
続いて「ヨット単独世界一周」の青木洋さんによる冒険談。
以上主だったスケジュールを無事終了。
夜八時からは大人タイムとしてビールで乾杯の懇親会のおまけ付きで一日目は更けゆく。
さて翌日、私達グループは五時起床。
屋上より海面に出ずる雄大で幻想的な日の出を拝み、
受けた感銘に思わず大歓声、しばし過ぎゆく時をも忘れん程。
七時から海岸にて朝礼、ラジオ体操、広々とした海からの潮風が何とも心地いい。
次いで近くの愛宕山の満開の桜ロードをワイワイ、ガヤガヤ散策、
その後の朝食のなんと美味しかったこと。
それからは愈々今回一番期待し、又不安の種子でもあった初体験のカヌー研修のはじまり。
幸い波穏やかで絶好のカヌー日和に恵まれ、而も私はベテランの徐さんのリードを味方とし、
比較的首尾よくこなせた(?)達成感の歓び、予想外の醍醐味に思わず万歳。
喜びの余韻の失せぬ間に次は「みさき公園沖一周」へのクルージングと快適に授業は進行
斯くして充実したカリキュラムのもと、
林間では専ら無邪気な童心にもどり豊かな草木の息吹きを。
臨海では海水を浴びながらも果敢にとり組む青春の心意気を満喫。
そんな雰囲気を存分に吸収し謳歌出来る場所―
それがこの「大人の林間・臨海学校」には凝縮され存在しているのです。
お陰で貯えた活力、英気は、
私の今後の「姥街道」の道標の糧として大いに役立つことと確信しています。
こんな貴重な素晴らしいチャンスを与えてくれた友人、
そして多大に御尽力、御指導を頂いた渡辺校長先生、講師、
スタッフの方々に心から感謝申し上げます。』
暖かな励ましのお便り有難う御座いました。
・
山と海 絆で結ぶ 輪と輪と輪